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忍たま乱太郎の5年生コンビを中心に取り扱った同人ブログです。最近は雷蔵がアイドル状態。 女性向け表現がありますので注意してください。
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あるところに、お母さんヤギと七匹の子ヤギが住んでいました。

お母さんヤギの名は雷蔵といいます。

一番上のお兄さんヤギは文次郎、二番目は伊作、三番目は長次、四番目は小平太、五番目は留三郎、六番目はタカ丸、そして末っ子は兵助といいました。

「何でコイツより俺を先に産んでくれなかったんだぁ!!」

タカ丸を指差して兵助が半泣きで叫びました。
お母さんヤギの雷蔵はいつものほほんとしています。
このときものほほんと言いました。

「自然には逆らえないからね、我慢してね兵助。僕は野いちごを摘んでくるから、皆でお留守番しててくれる?」

いい子の七匹の子ヤギ達は、「ハーイ」という元気な返事をして、雷蔵の身支度を手伝い出しました。
準備もできて、雷蔵が子ヤギ達に見送られて出て行こうとした瞬間、思い出したように口を開きます。

「最近は、恐い狼さんが出るからね、決してドアをあけてはいけないよ?皆を頼みますね、潮江先輩。」

「おぅ!最も忍者してる俺にまかせとけ!!」

「それじゃよろしくお願いします。兵助、ぐずらないで、タカ丸さんの言うことよく聞くんだよ?」

「そんことしたら、俺の貞操が野郎に奪われちゃうよぉ!!!」

「それじゃぁ、いってきま~す。」

雷蔵は皆に手を振って出掛けていきました。
後ろからはタカ丸の「ねぇセンパ~イ、遊んでぇ~Vv」と言う声と、兵助の「ヤダ―ッ!!雷蔵――ッ!!」言う声だけが響いていました。


「ふふ・・・良い餌場を見つけたな。」

木陰には美しく口元を吊り上げる影がありました。



「鉢屋、腹は空かないか?」

「立花先輩、何ですか突然。」

狼の二匹は、あまり仲が良くないので、必要最低限の情報しかとり合いません。
つまり、相手と協力する(相手を使うと言ったほうが正しいですが・・・)ときだけしか、かかわらないのです。

「この先に小屋があるだろう?そこに七匹の子ヤギが今留守番をしているんだ。私一人で行ってもいいが、そんなに私は大飯食らいじゃないからな。お前に分けてやろうといっているのだ、どうだ?」

仙蔵狼がニヤリと笑います、三郎狼もニヤリと笑いました。

「ありがとうございます。子ヤギの肉は柔らかくてうまいんですよね、俺大好物ですよ。」

「そうと決まれば・・・狩りに行くか。」

「ハイ。」

そうして二匹の狼は小屋へ向かっていきました。



「さ~わ~る~な~!!」

「何で何で~??俺以外とは遊ぶくせにィ!!兵助イジワ・・・ブフォ!!!」

タカ丸は右ストレートを頬にお見舞いされてしまいました。

「てめぇに呼び捨てにされる筋合いねぇよ、このチャラ男が。」

「そうだ!!斉藤お前忍者をなめるなよ!!!」

「ぇえ!ヤブヘビ!!」

「長次~バレーしよー!!」

「・・・・。」

「本読んでるから後でねって、長次が。」

「伊作、茶ぁ飲むか?淹れるぞ。」

「あぁお願い。」

「他に飲みたいやついるかぁー?」

七匹の子ヤギ達は仲良く遊んでいます。

そこへ

バァンッッ!!!!

と扉を蹴破るすさまじい音が響きました。

「わ、ホントだ。こんなに肉がたくさん・・・。」

三郎が周りをぐるりと見回して言います。

「私の情報に誤りなどあるものか。」

フフンと髪をなびかせて仙蔵が得意げに笑いました。
いきなりの反則登場に文次郎が怒ります。

「貴様ら!!まずロックしろ!!そんで俺たちが狼かどうか判断するんだろうが!!」

「おい鉢屋、あのアブラムシはお前に譲ってやる。」

文次郎を見て仙蔵は眉をひそめ、指をさして言いました。

「いりませんよ、あんな汗臭そうなヤツ。」

とすかさず三郎も応えます。

「貴様らァ!!!」

「うるさい。」

ムギュッッ。

仙蔵の長い脚に踏みつけられ、文次郎がのびてしまいました。
そうなれば、もうご馳走は目の前。
子ヤギ達は「キャーッ!!」と悲鳴をあげながら隠れようとしましたが、狼の速さには敵いません。

「ギャァー!!トイレットペーパーに足が絡まって・・・!!」

「「アホー!!この不運小僧!!」」

伊作がトイレットペーパーに足をとられ、転んでしまい、その伊作にけつまずいて留三郎と小平太も転んでしまいました。
そこへ仙蔵が忍び寄ります。

「ふふふ・・・、おとなしく私の胃袋に納まれ・・・・。」

ガタガタ震える三匹に手をかけようとしたそのとき!!

シュルシュルシュル!!

仙蔵の腕に縄が巻きつきます。

「長次ぃ!!!」

「・・・・・・・。」

「!!!!」

そこには三匹を守ろうと必死になった長次の姿がありました。
そんな、長次の真直ぐな眼差しに、仙蔵は一瞬で心奪われます!!

「長次というのか?恐いことはしない、私と一緒に住もうVv」

長次を抱きかかえ、仙蔵がハートマークを飛ばしながら言いました。
仙蔵にはもう長次しか見えていません。

「鉢屋、私は長次だけでいい。他は食ってしまってかまわないぞ。」

「じゃ、狩っといて干物にして、保存食にしよう。」

「ギャァ――ッッ!!!」

部屋の中を兵助とタカ丸と三郎は追いかけっこを繰り返しました。
なかなか二匹は捕まりません。

「チョロチョロ動きやがって・・・この!!」


「何してるの!!!」

「雷蔵!!!」


騒ぎを聞いて、お母さんヤギの雷蔵が全力疾走で帰ってきました。
力いっぱい走ったせいか、雷蔵の顔は赤く染まり、涙目で息を苦しそうに喘がせています。

「ッッ!!!!」

そんな雷蔵に三郎は欲情してしまいました!!
仙蔵よりタチが悪いとしか言いようがありません!!


「オイ、子ヤギ達!!お前らはもういい!!かわりにお前たちの愛らしい母を貰って行くぞ!!」

「そして私は長次をVv」

「なっ何をするの!?やめて!!」

「・・・・・・。」

雷蔵と長次は二匹の狼のそれぞれの腕の中に抱え込まれてしまいました。

「雷蔵―――ッッ!!」

「長次―――ッッ!!」

子ヤギ達が必死に名前を呼びます。

「兵助ぇー!!タカ丸さんと仲良くしなくちゃだめだよ~!!」

「・・・・。」

「小平太、あとでバレーしようねって、長次が。」

「やったーVv」

「この場面でそれっ?!」

そして、三郎は雷蔵を担いで、仙蔵は長次を抱いて、風の如く走り去ってしまいました。
残された子ヤギたちはまたフンフン♪と鼻歌まじりにくつろぎだします。

「先輩達何のんびりしてるんですか!!雷蔵と長次先輩を助けにいかなきゃ!!!」

「イタタタ!!兵助、俺を踏んでる!!踏んでるよ!!」

兵助はタカ丸を踏みつけながら立ち上がりました!!
大好きな雷蔵と長次を狼の手から取り戻すため、進め兵助!!進め子ヤギ達!!


「俺の存在忘れてるだろ。」

「あ、潮江先輩。」


続く!!・・・かな?笑

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