博愛主義

「可愛いね一年生は。」

「見て三郎、何てきれいな景色だろう。」

「全てのものはこんなにも頑張って生きているんだね。」


雷蔵の見せる美しい慈悲に溢れた笑みを見ると、私はときどき胸が締め付けられる思いになる。
雷蔵は博愛主義者だ、全ての生けとし生ける者達を愛している。
そう、雷蔵の瞳に映るのは私だけではないのだ。

私は雷蔵を愛している。
出会ったその瞬間からずっと。
本来私は雷蔵のような人間は軽蔑して嫌いだったのだが、雷蔵だけは例外だった。
雷蔵は私を愛してくれている。
それは解っている、でもそれは『人』『親友』としての愛であって、『性』を垣間見せる愛ではないのだ。

私はずっと雷蔵と恋仲になりたいと思っていた。
瞳に私だけを映してほしい。
私だけに笑いかけてほしい。
雷蔵に「愛してる」といってほしい。
ひとりの男として、鉢屋三郎がすきなのだと。

でもそれは叶わない。
私以外の全てが滅ばない限り、私と雷蔵がこの世で二人にならない限り、その願いは叶えられることはない。
もしかすると、そうなってもなお、私と雷蔵は恋人にはなりえないのかもしれない。



なら、夢の中だけでも。
夢の中で好きといって。
私を抱きしめてはなさないでいて。

ガーと夜中に何書いてんだろ。
素敵サイト様巡りして、さぁ寝ようってときに
サザンの『真夏の果実』の
「夢の中で好きと言って。」
っていう歌詞だけが頭からはなれなくて････。

あれ･･･こんな歌詞ない･･･。
これっぽい･･･「夢の中へ連れて行って」か。
『TUNAMI』と混ざってるぞ自分。（てへっ）

ってことで暗いサブティーニの独白ですた。（脱兎）